MacBookを使っている方ならほぼ持っているであろうUSB-Cハブ。普段MacBookPro16を使用している私は、7ポートの「EUASOO USB C ハブ」を使っていました。※現在廃盤
使用感や機能に問題も無く快適ではありましたが、そのハブ自体が熱くなるのと徐々にハブの7ポートでは足りなくなり、不足分はMac本体のポートにケーブルを挿して使っていました。
気がつくとMacのポートも全て埋まりデスクは配線カオス。持ち出すときにはその全てを抜き、また帰ってきた時には全てを挿し直すといった苦行状態に…
そこで、環境を変えるために調べると「ドッキングステーション」なるものにたどり着きました。ドッキングステーションとは簡単に言うと、ハブ自体に電源を供給することにより超高性能で安定稼働なポート拡張ハブの事になります。高価なことやデバイス間の相性問題もありそうなので、購入に至るまでかなり慎重になりました。
ウダウダ1年程悩んでいたところに発売されたのがAnkerの「Anker PowerExpand Elite 13-in-1 Thunderbolt 3 Dock」
Macの1ポートを13ポートに拡張可能でそのポート内容に申し分ないうえに、Anker製品は安価な割には全体的に評価が高く良い商品を提供しているイメージで好印象。
発売日にAnker製品ではお馴染みの「新製品発表セール」も行っていいたので即ポチろうと思ったのですが、あれこれ悩んでいるうちに売り切れてしまいました(涙)
様子を見てまたセールの時にでも検討しようと思っていましたが、なんとその後のセール一切なし!!更に、昨今の情勢からか慢性在庫不足なこともあり、結局Amazonプライムデーのセールまでそこから半年待つ体たらくとなり今日に至ります。
ドッキングステーションに求める事
個人の用途により求める機能は異なりますが、私が求めたのは以下になります。
- MacBookに沢山繋がっているケーブル類を1本にしてMac周りをスッキリまとめたい
- Macへの給電、他機種への充電までカバーできるポートもたくさん欲しい
- ケーブル1本の抜き差しだけで、持ち出し、設置をスマートに済ませたい
- 将来的観点からThunderbolt 3 で接続したい
単純に配線をスマートにしたい。コレが1番ですね。
Anker PowerExpand 13-in-1 Dock、2機種のスペック比較
Anker PowerExpand Elite 13-in-1 Thunderbolt 3 Dock ドッキングステーション | Anker PowerExpand 13-in-1 USB-C Dock ドッキングステーション | |
---|---|---|
USB-C充電出力 (最大出力) | 最大85W | 最大85W |
前面ポート | ・SDµSDカードスロット(UHS-Ⅱ) ・USB-C(10Gbps 充電非対応) ・USB-C(10Gbps PD18W) ・3.5mmオーディオジャック ・USB-A(Gen1 5Gps 7.5W) | ・SDµSDカードスロット(UHS-I ) ・USB-C(10Gbps 充電非推奨) ・USB-C(10Gbps PD18W) ・3.5mmオーディオジャック ・USB-A(Gen1 5Gps 7.5W) |
背面ポート | ・Thunderbolt 3 (40Gbps 15W) ・Thunderbolt 3 (40Gbps 85W ホストマシン接続) ・HDMI 2.0 ・USB-A ✕3ポート (Gen1 5Gps 充電非対応) ・イーサネット(最大1Gbps) | ・USB-A ✕2ポート (Gen1 5Gps 充電非推奨) ・HDMI 2.0 ✕2ポート ・DisplayPort 1.4 ・接続用USB-C(10Gbps 85W) ・イーサネット(最大1Gbps) |
モニター出力 | 5K 60Hz 1台まで 4K 60Hz 2台まで | Windows:最大3台 Mac:最大3台※注意が必要なのでAnker公式で確認ください |
価格 | ¥29,000 | ¥19,990 |
大きな違いはThunderbolt3対応か否か、複数画面出力能力の違い、データ転送速度でしょうか。価格も1万円ほど差があり、Thunderbolt 3端子をフル活用するにはPC側の対応も必須なので、お手持ちのノートPCのスペックをよく調べてみて下さい。
ちなみに、M1 MacBook Pro / Airは仕様により外部モニターへの出力は1台までしか出来ません。基本的にはどんなハブをつけても2台以上の出力はできないので注意してください。
自身の環境に合わせて精査し選択しよう
Eliteのポート類詳細
Eliteの特徴はなんと言ってもThunderbolt 3対応の40Gbpsが2ポートと、高画質の複数画面出力ができるところ。出力は、HDMIポートで最大4K 60Hz、Thunderbolt 3 USB-Cポートで最大5K 60Hzの出力が可能で、高画質なコンテンツを同時に複数の画面使えるところです。
Eliteの良いところ
とにかく前面ポートが充実している
前面ポートが非常に充実しています。前面に10Gbps USB-Cポートが2つあり、MacBookの85W給電を確保しながら18W給電のPD対応ポートでスマホの急速充電などができてとても使いやすい上に、USB-Aでも7.5Wの充電もできます。外付けSSD等、頻繁に抜き差しする周辺機器が多い人には前面ポートが充実しているEliteは使いやすいはずです。
コレがEliteの一番の特徴では無いでしょうか?
扱いやすいHDMI
外部モニターへの接続はThunderbolt 3で5K60Hzに加え、HDMI接続でも4K60Hzで使えます。他のドッキングステーションだとDisplayPortが多く、汎用性が高く扱いやすいHDMI接続ができる点は高ポイントです。
音声入出力に対応
3.5mmジャックは、機器のイラストがヘッドホンになっているので勘違いしますが、入出力に対応していますのでマイクやヘッドレストの使用もOK!
SDカードはUHS-Ⅱ対応でサクサク
SDカードは、差し込むとカチッと音がなって再度押すと抜けるタイプで使いやすいです。因みにSDカードとmicroSDカード双方同時挿入してもしっかり認識されました。カードがUHS-Ⅱ対応でないと恩恵を受けませんが、数十枚の写真を一気にAdobe Lightroomに転送して編集することが多いのでUHS-Ⅱ対応の高速転送は助かります。
私の作業環境は、MBP16をクラムシェルモード、外部モニターにBenQのEW3280Uの4Kモニターを1台接続しています。外付けストレージのSSDは、外して家のMacに繋いだりと割と頻繁に取り外しするので前面がアクセスしやすいこの環境はストレスフリーです。
また、他のドッキングステーションのレビューにあるような「スリープから復帰できない」とか「HDDやSSDが読み込めない」などの不具合には一切遭遇しておらず、その他様々なデバイスを無駄に沢山接続していますが、とても安定して機能しています。
こんな方は廉価なType-Cモデルがおすすめ
- 現在お手持ちのノートPCがThunderbolt 3に対応していない
- 今後もThunderbolt 3対応PCは必要ない
- 4K必要ない
- 4Kでも30Hzで十分
と言うかたは、廉価なType-Cモデルがオススメです。
Eliteのイマイチポイント
実質、高速データ通信・充電ポートが背面に無い
背面のThunderbolt 3ポートは転送速度も40Gbpsと高速でストレスありませんが、通常1ポートはホストマシン(私の場合はMacBook)へ接続して給電やデータ転送として使うので、実質使えるThunderbolt 3ポートは40Gbps 15W1ポートだけになります。そのポートに4Kや5Kの外部モニターを接続すると、実質背面の給電ポートは無くなります。(3つあるUSB-Aポートは給電不可)
ぶっちゃけ、体感的にはUSB-AやUSB-Cでもそれほど困らないですけど...
なので、背面にそういったポートが必要な方はcalDigitのTS3 Plusの方が使いやすいかと思います。
想像を超える熱さ
この手の機器は熱を持つのが当たり前の正常運転ではありますが、人により熱さの定義は様々でしょう。私は思ったより熱くなるといった印象。心配になるレベルでした。
暫く使用していたら熱も安定してきた気もしますが、これから数年は使い続けたいので、念の為の対策としてUSBファンを別途購入し本機の下に置いたところ、コレが効果抜群!!全く温度を感じなくなり安心して運用できるようになりました。
下記リンクのUSBファンは、実際に私が購入して使用しているものですが、弱で十分Dockを冷やしてくれるのと、静音で音も気にならないのでオススメです。
縦置き、横置き双方できるとの事ですが、熱対策をしない方は縦置きを推奨します。
イーサネット回線が途切れる
購入後1週間以内に数回、有線接続が途切れネットが激遅になる現象があり、Mac側でwi-fiを一度offにして戻すと復帰しました。
後日、念の為wi-fiルーターも再起動したら同じ現象は起きておらず安定しているのでたまたま起きた可能性や、熱対策前だったので熱暴走の疑いもありますが、今後もし頻繁に起きるようならサポートに相談しようと思います。
※その後LANが不安定になることはありませんでした
ACアダプターはバカでかいですが、これは他のドッキングステーションも同様です
比較検討した他の商品
ドッキングステーションの性能で重視したのは85W以上で給電できることと、Thunderbolt 3接続できることの2点。この2点から比較検討した製品はこちらです。
CalDigit TS3 Plus
数あるドッキングステーションの中でも一番有名で評価も高く、動作も安定してそうなのが「CalDigit TS3 Plus Dock」。
Anker PowerExpand Eliteは、もろにこの機器を意識して作られているのがわかります。というか、Ankerの製品は良いものをより安く提供する戦略が上手ですよね。
Apple公式でも取り扱っている事も踏まえ、きっとコレを購入すれば間違いなさそうなのだけど、発売時期(2018年)が新しいとは言えずブログネタとしてはアレな事と、前面ポートが充実している機器が欲しかったので私は見送りました。逆に背面ポートに重きを置く人はこの機器で間違いないかと思います。
レビューを見ても間違いなさそう!
Belkin Thunderbolt 3 Dock Pro
「Belkin Thunderbolt 3 Dock Pro」こちらの魅力は8Kまでの映像出力対応というところとスタイリッシュなフォルム。前面ポートが充実している機器が欲しかったのと、価格、スリープからの復帰に癖がありそうだったので見送りました。
Anker PowerExpand Elite 13-in-1 Thunderbolt 3 Dockまとめ
トータルでも非常に優れたドッキングステーションで安心のAnker製、前面ポートが充実している機種を探している方には特にお勧めです。
耐久性や発生する不具合などはもう少し使ってみないとわかりませんが、使用目的も達成できているし、今の所安定してとても快適なので購入してよかったと思います。
在庫切れを起こしやすいみたいなので、私のように買い時を失わないためにも要チェックですよ!
話変わりますが、Anker製品は全体的に製品名をもう少しなんとかしたほうが良いと思うのは私だけでしょうか。全体的に商品名長過ぎ!!